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2016 年度 実績報告書

卵成熟誘起ホルモン受容体の同定

研究課題

研究課題/領域番号 15K14504
研究機関お茶の水女子大学

研究代表者

岸本 健雄  お茶の水女子大学, サイエンス&エデュケーションセンター, 客員教授 (00124222)

研究分担者 奥村 英一  東京工業大学, 生命理工学院, 助教 (00323808)
研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2017-03-31
キーワード卵成熟 / ホルモン受容体 / ヒトデ卵
研究実績の概要

本研究では、ヒトデ卵を用いて、卵成熟誘起ホルモン(1-methyladenine, 1-MeAde)の卵表受容体の分子実体を明らかにすることを目指しており、本年度には以下の点が判明した。
1.初年度の研究から、1-MeAde結合タンパク質は、p97、p92、p42から成るRendezvin複合体(Rdz複合体)であると判明した。ところが、1-MeAde受容体はGPCRと想定されているにもかかわらず、ヒトデRdz配列中には、細胞膜貫通ドメインもGPCR特異的配列も見当たらなかった。しかし、ヒトデRdz配列中にはCUBドメインが10個存在し、それにはLDL-A moduleが結合すると予測されている。そこで、LDL-A moduleをもつGPCRを検索してGRL101を見出したので、そのヒトデホモログ(GRL)のcDNAをクロン化した。
2.ヒトデGRLのN端側の細胞外ドメインと予想される領域(LDL-A moduleを含む)をin vitroで合成し、ヒトデRdz複合体と結合することを確認した。さらに、この領域を抗原とした抗体を用いて、ヒトデ未成熟卵表層にGRLが存在することを確認した。
3.ヒトデGRLのcDNAを、恒常活性型GPCRとなるように改変した。これのヒトデ卵内での発現や、RdzとGRLそれぞれの種々の領域の抗体により、1-MeAde刺激無しでの卵成熟誘起や1-MeAdeによる卵成熟誘起の阻害を試みているが、現在のところそのような効果は得られていない。
4.これらの結果から、今回得られた1-MeAde結合タンパク質はRdz(細胞外)-GRL(細胞膜内)複合体であると予測されるが、それが実際に1-MeAde受容体として卵成熟誘起のシグナル伝達に関わるかの証明は、今後の課題となった。

備考

webページは、定年前は東工大にあったが、現在、お茶大で新たに作製中。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2016

すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Two new competing pathways establish the threshold for cyclin B-Cdk1 activation at the meiotic G2/M transition.2016

    • 著者名/発表者名
      Hiraoka, D., Aono, R., Hanada, S., Okumura, E., and Kishimoto, T.
    • 雑誌名

      J. Cell Sci.

      巻: 129 ページ: 3153-3166

    • DOI

      10.1242/jcs.182170

    • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] MPF, starfish oocyte and cell-free extract in the background - an interview with Takeo Kishimoto.2016

    • 著者名/発表者名
      Kubiak, J.Z., and Kishimoto, T.
    • 雑誌名

      Int. J. Dev. Biol.

      巻: 60 ページ: 193-200

    • DOI

      10.1387/ijdb.160348jk

    • 国際共著
  • [学会発表] サイクリンB-Cdk1はAktの基質を標的とする脱リン酸化酵素の活性化により、減数分裂再開の閾値設定に関わる負のフィードバックをもたらす2016

    • 著者名/発表者名
      平岡大作、岸本健雄
    • 学会等名
      第39回日本分子生物学会年会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜
    • 年月日
      2016-11-30 – 2016-12-02

URL: 

公開日: 2018-01-16  

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