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2016 年度 実施状況報告書

蛍光共鳴エネルギー移動システムを利用した小胞体ストレス応答バイオセンサーの開発

研究課題

研究課題/領域番号 15K14510
研究機関奈良先端科学技術大学院大学

研究代表者

小池 雅昭  奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 助教 (10598402)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワード小胞体ストレス応答 / FRET / バイオセンサー
研究実績の概要

本研究では、蛍光共鳴エネルギー移動(Fluorescence Resonance Energy Transfer : 以下FRET)システムを利用した細胞内の小胞体ストレスを検出するバイオセンサーの開発と、そのバイオセンサーを用いた新規小胞体ストレス応答機構の解明を研究目的とする。小胞体はタンパク質合成やレドックス制御、そしてカルシウム濃度制御に重要な働きを果たし、これらの制御に異常が生じると小胞体ストレス応答が誘導される。この小胞体ストレス応答を可視化、計測するバイオセンサーが数種類開発されているが、これらは小胞体ストレス応答の後期過程を検出系として用いており、時間分解能や空間分解能が低いなどの問題点がある。本件では上記の問題点を解決し得る新しい小胞体ストレスバイオセンサーの開発を通じて、これまで明らかにされていない新規の小胞体ストレス応答機構の解明を行う。
当初の計画通り、小胞体内へ局在するバイオセンサーの作製を行っている。いくつかのバイオセンサーを作製し、細胞への発現誘導とストレス感受性の確認を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

いくつかのバイオセンサーを作製し、細胞内への発現誘導とストレス感受性の変化を検討した。しかしながら、一過性の発現では個々の細胞間で変化が大きく、正確なデータを得られていない。そこで、恒常的発現する細胞株の樹立を試みたが、細胞内、もしくは小胞体内での安定性が低いためか、小胞体に特異的に局在し、かつ発現量の高い細胞株が樹立できていない。

今後の研究の推進方策

小胞体内での安定性、局在等に問題があるようなので、使用している小胞体移行シグナルを別のタンパク質由来のシグナルに変えてみる。もしくは小胞体移行シグナルをタンデムにつなぐことで、より強く小胞体内へと局在するかを検討する。それでも検出が困難な場合は、センサー部位に問題がある可能性が高いため、点変異導入による安定性の向上を試みる。

次年度使用額が生じた理由

バイオセンサーを恒常的に発現する細胞株の樹立を試みているが、今のところうまくいっていない。そのため、小胞体ストレス刺激によるセンサーの有用性について詳細な解析をするにいっていないため。

次年度使用額の使用計画

本年度は、バイオセンサーに様々な変異、改変を加えることで、バイオセンサーを恒常的に発現する細胞株の樹立を行う。その後、それらの細胞株を用いて小胞体ストレス刺激によるバイオセンサーの有用性を詳細に検討していく。

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公開日: 2018-01-16  

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