本研究は、脂質代謝を可視化する手法の開発と、肥満糖尿病を抑制するアクアポリン7 (AQP7) 依存的脂質制御シグナリングの解明を目的とした。脂肪組織及び培養脂肪細胞において脂肪の合成と分解および脂質動態を無染色に高感度ライブイメージングでき、また、AQP7 が白色脂肪細胞の脂質代謝制御蛋白質を制御し、脂肪の合成と分解の量を変えていることが分かった。当該の機能は脂肪細胞のカテコールアミン誘導脂肪分解においてもマウス個体においても確認された。脂肪細胞によるエネルギー代謝の恒常性の維持、および各種ホルモン放出で全身代謝を制御するにおいて関与すると示唆された。知見は薬剤開発に応用していく計画である。
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