レトロウイルスのエンベロープタンパク質EnvAを発現する組換え狂犬病ウイルス(RV)を感染させるため、EnvA受容体TVAの融合蛍光タンパク質とRV外被糖タンパク質Gを、プルキンエ細胞と顆粒細胞に発現するゼブラフィッシュ系統を樹立した。RVをプルキンエ細胞に感染させた結果、RV由来のGFPの発現が顆粒細胞と下オリーブ核ニューロンに検出された。RVを顆粒細胞に感染させた結果、視覚・前庭感覚・側線感覚を受ける領域、終脳から投射を受ける領域のニューロンにGFPの発現を認めた。これらは、ゼブラフィッシュでの逆行性トレーシングの確立を示しており、さらにゼブラフィッシュ顆粒細胞の入力細胞を明らかにした。
|