アフリカツメガエル初期胚でのWnt11の局在性を解析したところ、以下の三点について重要な知見が得られた。1. Wnt11はWnt8とは異なる修飾状態のヘパラン硫酸鎖と共局在していた。2. Wnt11が局在する細胞辺は収縮する傾向が認められ、形態形成運動において、どの細胞辺が収縮するかをWnt11が直接的に制御している可能性が示唆された。3. 平面細胞極性に対するWnt11の働きを検討したところ、発現細胞の周囲で局所的に平面細胞極性因子の量を制御しており、Wnt11のローカルな働きが徐々に波及することで細胞極性が制御されている可能性が考えられた。
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