本研究では、マウス別亜種由来のY染色体をB6/J系統の遺伝的背景に導入した際にみられた経世代遺伝効果のメカニズムについて明らかにすることを目的とした。しかし、この遺伝的背景では代謝関連表現型データの分散(バラツキ)が大きいことが判明し、急遽、データが安定して計測されることが期待できるB6/N系統に別亜種由来のY染色体を移し変えて表現型を解析した。この結果、B6/Nの遺伝的背景においても経世代遺伝効果が観察された。 2年間の研究期間では、当初計画していた経世代遺伝効果の分子メカニズムの解明までは研究を進めることができなかったが、今後、B6/N系統において分子メカニズムの解明を進める予定である。
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