真菌類は有機物を利用する従属栄養性の微生物と考えられてきたが、独立栄養的な生育も数多くの真菌株に見つかっている。これらは有機物の存在しない条件においても硫黄を酸化し、大気微量成分であるCOSを加水分解することができる。内生細菌を除去したをFusarium solani THIF01株およびF. solani NBRC9425について、硫黄を含む無機塩培地での生育を確認した。土壌環境が大気中のCOSの主要な消失源であることから、土壌に広く生息する真菌としてTrichoderma sp. THIF08を用いてCOS分解酵素の精製を行った。以上の結果、真菌の新たな硫黄代謝の重要性が明らかとなった。
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