種子の吸水量(A)と吸水を中断した種子に乾燥処理を与えた際の蒸発量(E)の比(E/A)、種子の水分活性(Aw)はいずれも種子への水の浸透状況を示すと推定できるが、過湿条件下の発芽試験による発芽率や初期生長の品種間差をより良く説明できたのはE/Aであった。また、吸水中の種子の体積増加は種子組織の損傷に影響する要因ではないかと推定したが、過湿条件下の発芽試験との相関はE/AやAwの場合より弱かった。 以上から、種子の冠水抵抗性の簡便・迅速評価指標としてE/A法が優れることを示した。E/A法で種子冠水抵抗性の品種間差をより正確に評価するには、種子の大きさを考慮した補正を行えば良いことも明らかにした。
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