シロザを含むアカザ属植物の光合成・光呼吸特性を比較解析した。この結果、アカザ属では従来より知られていたC3型のほか、proto-Kranz型やC3-C4中間型という光呼吸抑制機構が出現していることが初めて明らかとなった。特に、シロザにおける光合成・光呼吸特性は変異に富み、分布地域によっても異なる特性を表すことが見出された。また、シロザにおける光合成・光呼吸特性の発現に生育温度や土壌窒素分が影響することが明らかとなった。このような光呼吸抑制機構はC4光合成の進化の前駆的段階に位置づけられるものと考えられた。
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