コガタルリハムシの生態に関しては、本甲虫の季節消長を明らかにし、あわせて孵化、幼虫および成虫の成育と温度との関係を解明した。また、休眠成虫の生存率と環境条件との関係を調査し、休眠成虫の生存に土壌水分量が影響することを明らかにした。実用技術開発研究では、休眠成虫の長期保管が5℃程度の低温条件下で可能であること、本甲虫が分布しなかったギシギシ類生育地に本甲虫を放虫した場合、分布域が広がる場合と縮小する場合があることを把握した。本研究により、コガタルリハムシを用いてギシギシ類を生物的に制御するのに必要な多くの基礎・応用的な知見・技術が得られた。今後は人工餌の開発などに取組み技術体系の完成を目指す。
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