いくつかの辛味性トウガラシ果実は,水を噴霧することで咳嗽成分が放出される.この成分を特定するために,GC分析を進めた.水噴霧の前後の‘日光’乾燥果実からの揮発性成分をSPME法とTenax TAカラムによる全量吸着法により採取し,熱脱着してGC分析した. その結果,水噴霧前にはリテンションインデックス(RI)の大きな5つのピークが検出されたものの,水噴霧後にはこれらのピークがすべて消失し,RIの小さな4つの大きなピークが検出された.ただし,これらの揮発性成分の保持時間が近いことから,匂い嗅ぎによって咳嗽性を判別することはできなかった.この4つのピークに絞り込みを行って,今後の解析を進める.
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