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2015 年度 実施状況報告書

トマト黄化葉巻ウイルスの媒介昆虫特異性決定機構

研究課題

研究課題/領域番号 15K14670
研究機関東京大学

研究代表者

宇垣 正志  東京大学, 新領域創成科学研究科, 教授 (20323438)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2017-03-31
キーワードタバココナジラミ / エンドサイトーシス
研究実績の概要

精製したウイルス粒子をショ糖水溶液とともにタバココナジラミに吸汁させ、中腸細胞を通過して血体腔に到達したウイルス粒子をタバココナジラミの脚から検出する系を改良すべく、polymerase chain reaction (PCR)とrolling circle amplification (RCA)の検出感度を検討した。その結果、感度が高い順にPCR > 特異的プライマーを用いるRCA > ランダムヘキサマーを用いるRCAであった。クラスリン仲介型エンドサイトーシス(Cl-EC)の移行マーカーである蛍光標識transferin、カベオラ/脂質ラフト仲介型エンドサイトーシス(Cv-EC)の移行マーカーである蛍光標識cholara toxin beta をタバココナジラミに吸汁させると、中腸細胞に取り込まれ、その取り込みはそれぞれ特定の濃度のchlorpromazinおよびnystatin により特異的に阻害された。TYLCV のタバココナジラミ中腸細胞の通過は、ウイルス粒子吸汁後2時間はnystatin により阻害されたが、吸汁時間を12時間に延長するとウイルスが通過した。これは、nystatinによる阻害が完全では無いか、あるいは、Cv-EC以外の経路があることを示唆する。各エンドサイトーシス経路に関わるタンパク質をRNA interference によりノックダウンすべく、その予備実験を行った。タバココナジラミのvacuolar-type H+ ATPase subunit A遺伝子の一部を2本鎖RNAとしてin vitroで合成し、ショ糖水溶液とともにタバココナジラミに吸汁させたところ、濃度依存的にタバココナジラミの死亡率が高まった。これは中腸細胞において同遺伝子をノックダウンできたことを示唆する。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

ほぼ計画通りに進捗している。

今後の研究の推進方策

当初の計画通りに進める。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2016 2015

すべて 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [学会発表] ラッカセイ矮化ウイルスP1系統は外被タンパク質がジベレリンの減少を介してラッカセイを矮化させる2016

    • 著者名/発表者名
      高橋宏幸、中嶋正敏、小川愛海、根津修、八坂亮祐、大島一里、宇垣正志、鈴木匡
    • 学会等名
      日本植物病理学会大会
    • 発表場所
      岡山コンベンションセンター
    • 年月日
      2016-03-21 – 2016-03-23
  • [図書] 植物ウイルス大事典2015

    • 著者名/発表者名
      宇垣正志他
    • 総ページ数
      904
    • 出版者
      朝倉書店

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公開日: 2017-01-06  

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