研究課題
本研究は、枯草菌ECFシグマ因子SigXの活性化がグルコースにより誘導される現象(GI)に着目して、RNAポリメラーゼ(RNAP)のアセチル化を介した新規転写誘導機構の解明を目的としている。前年度までにシグマ因子と主に相互作用するβおよびβ’サブユニットのアセチル化部位についてoriginal locusでの変異解析を実施し、GIに関与する可能性のあるアセチル化部位を特定していた。一方、研究分担者はectopic locusでの変異解析を進めており、同変異はectopic locusではGIに影響しないことが明らかとなった。そこで、GIに関与する因子を同定するために、トランスポゾン変異体を探索した。その結果、CshAを含む5つの候補因子を得た。CshAはRNAヘリカーゼでありRNAポリメラーゼに会合することが知られている。CshAの非アセチル化模倣変異でGIが消失したことから、CshAのアセチル化がGIに重要であると考えられた。CshA以外の因子の間に機能的関連が見られ、RNAPとSigXとの親和性の促進に関わる可能性が示唆された。
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すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (10件) (うち国際学会 3件、 招待講演 1件)
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