大腸菌が低温飢餓に曝されると、生存活性はありながらコロニー形成が大きく低下するVBNC 状態に陥る。これは自然界で細菌がコロニー形成しにくいモデルとされる。VBNC 状態ではコロニー形成に重要な遺伝子機能が減衰していると考え、発現を強化してコロニー形成頻度の低下が抑制される遺伝子を探索してcpdAを見つけ、cAMP-CRPが低温飢餓に対しコロニー形成を積極的に低下させる因子であることを発見した。 cAMP-CRPの調節を受けてコロニー形成を支配している遺伝子をRNA-seqで探索したが、cAMP-CRPの影響で発現が変化する遺伝子が非常に多数あるため、現時点で目的の遺伝子は得られていない。
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