• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2015 年度 実施状況報告書

酵母による選択的D-アミノ酸誘導体分泌システムの構築と発酵生産への応用

研究課題

研究課題/領域番号 15K14699
研究機関立命館大学

研究代表者

若山 守  立命館大学, 生命科学部, 教授 (70240455)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワードD-アミノ酸 / N-アセチル-D-アミノ酸 / アミノ酸ラセマーゼ / D-アミノ酸アセチルトランスフェラーゼ / D-アミノアシラーゼ / 出芽酵母
研究実績の概要

D-アミノ酸は、近年、その生理作用が注目され、化学療法剤や食品添加剤としてもその重要度が増している。しかし、D-アミノ酸は非タンパク性アミノ酸であることから発酵生産は困難であり、その生産は有機化学合成法に依存している。本研究では、取り込んだD-アミノ酸をN-アセチル-D-アミノ酸へ変換した後、菌体外への分泌(排出)する酵母の特徴的な性質に着目し、酵母によるN-アセチル-D-アミノ酸の選択的分泌生産系の構築、および、生成したN-アセチル-D-アミノ酸からの酵素反応によるD-アミノ酸への変換系の構築を目的とした。
平成27年度全体計画のうち、以下に述べた研究を中心として成果が得られた。
Pseudomonas putida由来低基質特異性アミノ酸ラセマーゼ遺伝子および乳酸菌Leuconostoc mesenteroides由来アラニン、アスパラギン酸、グルタミン酸に特異的なラセマーゼ遺伝子のうち、幅広いアミノ酸を基質とするP. putida由来低基質特異性アミノ酸ラセマーゼ遺伝子、D-アミノ酸アセチルトランスフェラーゼ遺伝子ならびにD-アミノアシラーゼ遺伝子の大腸菌Rosetta gami B・pETベクター宿主ベクター系での高発現系の構築を行った。
一方、本D-アミノ酸生産系において生成するD-アミノ酸を迅速・簡便に定量するためのD-アミノ酸検出用D-アミノ酸オキシダーゼの開発を行った。土壌より新たに分離したAspergillus sp. GI-3株に2種類のD-アミノ酸オキシダーゼを見出し、両酵素の精製および諸性質を調べ、D-アミノ酸の迅速・簡便定量法を確立した。本D-アミノ酸オキシダーゼを利用したD-アミノ酸検出法により、in vitroにおける酵素系を用いたL-メチオニンからのD-メチオニン生成の確認を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

当初予定していた研究支援者の一部支援が受けられない状況が発生した点、ならびに実験スキル上の問題に伴い、予定通りに実験内容を次の段階に進めることが出来なかった点が理由としてあげられる。

今後の研究の推進方策

低基質特異性アミノ酸ラセマーゼ遺伝子とD-アミノ酸アセチルトランスフェラーゼ遺伝子で形質転換された出芽酵母S.cerevisiaeによるN-アセチル-D-アミノ酸の分泌生産の最適化と生成物分析を引き続き行っていく予定である。D-アミノアシラーゼとの共役系により生成するD-アミノ酸の分析を行なう。また、ゲノム配列を基にしたアミノ酸輸送体タンパク質遺伝子破壊酵母の作出を行い、出芽酵母S.cerevisiaeのN-アセチル-D-アミノ酸輸送体タンパク質の同定を行っていく予定である。

次年度使用額が生じた理由

購入予定時の物品価格と購入時の実価格との差が次年度使用額が生じた理由

次年度使用額の使用計画

前年度の繰越金は消耗品として、試薬等の購入に当たる予定

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2015

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] Purification and characterization of D-amino acid oxidase from Aspergillus sp. GI-32015

    • 著者名/発表者名
      A. Kariyone, S. Yano, K. Takagi, M. Wakayama
    • 学会等名
      2015 International Chemical Congress of Pacific Basin Societies
    • 発表場所
      Hawaii, USA
    • 年月日
      2015-12-17
    • 国際学会

URL: 

公開日: 2017-01-06  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi