微生物の培養に用いられる寒天培地の表面は通常平滑な状態であるが、我々は、寒天培地の表面に微細な凹凸構造を施すことにより微生物の増殖を抑制あるいは促進させる可能性があることを見出した。 ハスの葉の微細な表面形状や一次元的な条線パターン、二次元的な市松模様型パターンなど様々な表面形状を寒天培地に転写する手法を確立し、枯草菌などの微生物の増殖が培地表面構造から影響を受けることを明らかにした。詳細なメカニズムの解明は今後の課題であるが、微細表面構造の形状とサイズにより微生物の増殖を抑制・促進・異方化できることを実証した。
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