申請者は研究期間内に、下記の2点を明らかにすることを目的とした。1】トマト果実内に存在する胎生発芽抑制物質の化学構造とその生理機能を明らかとする。2】トマトの原種、Solanum pennelliiの植物体を覆う、粘性物質の化学構造および展着剤としての可能性を明らかとする。項目1に関しては、種子を含むロキールの抽出物に発芽抑制活性は確認できたものの、活性物質の単離、同定には至らなかった。項目2に関しては、粘性物質の本体であるacylglucoseの単離精製方法を考案し、その化学構造を明らかとすることができた。また、その粘性を利用した農業資材の利用法に関して言及できた。
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