クルクミン(CUR)には種々の作用が知られるが、生物学的利用能は低く、作用発現機構も不明な点が多い。本知見に関し、我々はCURが何らかの機構で優先的に細胞内に取り込まれ、作用を示すという糸口を得た。そこで本研究は、この解明を目的に研究を行った。HPLC分析により、CURは、構造類縁体よりも種々の培養細胞に積極的に取り込まれることが明確となった。この選択的取り込みには、培地中のアルブミンが重要な因子であることが判明しつつある。他方、CURの生物学的利用能の改善に向けて、CUR封入ナノ粒子を調製し、その体内への移行について調べた。こうした研究成果は、食品機能性の学問領域の進展に役立つと期待される。
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