苦味受容体TAS2Rsは、口腔内だけでなく消化器系や甲状腺、気道など、様々な組織で発現し、栄養素や刺激物などのシグナル受容を介した生理機能に関与るすることが示唆されている。本研究では、機能的な変異が知られているTAS2R38とTAS2R46について、癌患者群と対照群との間での遺伝子型頻度を比較し、各受容体の癌リスクとの関連性を推定した。 その結果、PTCのリガンドであるTAS2R38において、PTC非感受性型ホモでは対照群よりも癌患者群において遺伝子頻度が有意に高かったため、この遺伝子型は消化器癌の高リスクタイプと分類された。一方、PTC感受性型ホモでは低リスク型と分類された。
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