本研究では身体の状態に応じて感覚が変化する仕組みを、栄養状態と味の認識において解明するため、メダカを用いて栄養状態を評価する系を構築した。摂食状態の異なるメダカを用意し、摘出した肝臓、筋肉から調整した切片を、LC3抗体染色に供し染色像の強度を算出したところ、絶食の時間経過によるオートファジー活性の上昇が確認された。続いて、アガロースを担体としアミノ酸をさまざまな割合で含む人工飼料を作成し、メダカに経口摂取させ3時間後の肝臓のオートファジー活性を評価したところ、アミノ酸非配合飼料を投与した群の活性は高く、単一のアミノ酸、及び複数のアミノ酸を配合した飼料を投与した群の活性は低いことが確認された。
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