本研究は、東日本大震災で自然の脅威を体験した子どもたちに、森林と人間との関わりを如何に伝えるかという課題に応える基礎として、大震災が子どもたちの森林観に与えた影響を把握する目的で実施した。調査は、小中学生へのアンケート調査と子どもたちの作文のテキスト分析を中心に実施した。 調査の結果、東日本大震災は子供たちの森林観に必ずしもネガティブな影響を与えたとはいえず、被災を体験した特定の学年(小学校入学前後等)への配慮はしつつも、極端に自制せず被災地の子どもたちにふさわしい森林環境教育を提供していくことが重要である。
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