送風処理と乾燥処理に対するヒノキ苗木での生理・成長応答について把握すると同時に、次世代シーケンサーを用いて関連する候補遺伝子を探索した。送風処理によりキャビテーション発生は増加したが、最大光合成速度や気孔コンダクタンスに変化は見られなかった。成長に関しては、有意な差は確認されなかったが、送風処理により側方への成長が促進される傾向が得られた。無処理区に対し発現量が2倍増加した転写産物は、送風・乾燥区で2572個、湿潤・送風区で1185個となった。また、ヒノキ成木を対象とした実験では、送風環境下においてキャビテーション発生が増加し、樹液流の増加だけでなく、風による樹体振動の影響が示唆された。
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