本研究では、リグニン親和性12-merペプチドをタンデムダイマー化することにより、モノマーのペプチドと比較して約10倍高い親和性をもつことを示した。ペプチドは、リグニンと混合させることにより、FTIR二次微分スペクトルが大きく変化し、リグニンとの相互作用によりペプチドのコンフォーメーションが変化することが明らかとなった。また、リグニン結合性ダイマーペプチド配列を担子菌のラッカーゼに連結させた融合タンパクを発現し、単離リグニンと木材のマイクロ波水熱反応物と反応させた結果、リグニン結合性ペプチド配列を組み込むことにより、リグニンとの反応性が上昇し、低分子フラグメントが増えることを明らかにした。
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