芳香族バイオマス資源として着目されているリグニンについて、低分子化のための分解反応を解析する技術開発を検討した。 液体クロマトグラフ-高分解能質量分析装置によるリグニン分解物の一斉分析法を確立し、メタボローム解析技術を応用して網羅的なリグニン分解物のデータを解析した。分解経時変化サンプルの分析からは、ピーク強度の変動パターンの類似性によるグループ化により、分解中間体や分解産物と考えられる挙動を示すグループを抽出することが可能であることが明らかとなった。また、精密質量値やMS/MSスペクトルによるリグニン分解物の構造推定のため、リグニンオリゴマーの理論構造式データを整備した。
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