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2015 年度 実施状況報告書

細胞接着配列とのハイブリッド化によるインターフェロンτシグナル増強ペプチドの開発

研究課題

研究課題/領域番号 15K14837
研究機関北海道大学

研究代表者

高橋 昌志  北海道大学, (連合)農学研究科(研究院), 教授 (10343964)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2017-03-31
キーワードinterferon tau / ウシ / ウシ妊娠認識 / 子宮上皮細胞
研究実績の概要

食肉処理場から採取したウシ子宮内膜より間質細胞を分離し、5% FBS-DMEMにて、5% CO2、38.5℃の条件下にて培養した。IFNτの全アミノ酸配列192アミノ酸残基を27-28アミノ酸残基の7つのペプチド(Pe)に分けて化学合成し、DMSOに溶解して使用した。実験1、分離、培養した間質細胞を0h区、control区(無添加)、溶媒区(0.1% DMSO)、Pe1-7区(3.5μM)及び、IFNτ区に分け、0h区以外を3h培養した。実験2、分離、培養した間質細胞を0h区、control区、溶媒区、All区(Pe1-7、各0.5μMずつ)及び、IFNτ区に分け、0h区以外を3h培養した。実験3、分離、培養した間質細胞を0h区、control区、IFNτ区、IFNτ+DMSO区及び、IFNτ+All区に分け、0h区以外を3h培養した。上記実験1-3の条件で培養した各細胞よりtotal RNAを抽出し、cDNAを合成後、MX1及び、ISG15の発現をqPCRで定量した。全てのqPCRにおいて内部標準にはGAPDHを用いた。

実験1、2: 子宮内膜間質細胞へのIFNτ添加により見られたMX1、ISG15の発現誘導はペプチドの個別添加や同時全添加では見られなかった。実験3: IFNτで見られたMX1、ISG15の発現誘導はIFNτと全ペプチドを同時に添加することでは抑制されなかった。IFNτの受容体にはIFNAR1、IFNAR2があり、この両受容体と反応しなければISGsは誘導されないと考えられているため、単一ペプチドではどちらか片方の受容体としか反応しなかった可能性がある。しかし、1) 全ペプチドの同時添加においてもMX1、ISG15の発現誘導が見られなかったこと、2)IFNτと同時に全ペプチドを添加しても、IFNτとの競合による MX1、ISG15の発現抑制が見られなかったことから、今回合成したペプチドは受容体と反応する能力がないと考えられる。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

当初、192残基のIFNτ蛋白質をヘリックス構造を考慮して27残基程度に分けて合成を行い、子宮上皮細胞、間質細胞に添加したが、インターフェロンτによって誘導されるMX1 ISG15の誘導は観察されなかった。そのため、ヒトのIFNαを参照し、受容体結合想定部位の8残基程度に絞って合成したペプチドを添加したが、アゴニスト、アンタゴニストとも、両作用は確認できなかった。このため、結合と活性の領域を分けて解析する必要も生じている。

今後の研究の推進方策

前年度よりも受容体との想定結合部位を短くし、蛍光を標識したインターフェロンτ活性領域ペプチドを合成し、子宮上皮細胞の受容体への結合とその活性を評価、探索する。

次年度使用額が生じた理由

物品購入価格が当初よりも安く済んだため。

次年度使用額の使用計画

次年度の物品購入費として研究試薬等の購入に充てる予定。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 備考 (1件)

  • [備考] 北海道大学 農学部 畜産科学科 遺伝繁殖学研究室

    • URL

      http://www.agr.hokudai.ac.jp/anim/breed/

URL: 

公開日: 2017-01-06  

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