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2017 年度 実績報告書

光量子束密度を指標としたブルーライト制御による育成牛の成長管理

研究課題

研究課題/領域番号 15K14846
研究機関広島大学

研究代表者

杉野 利久  広島大学, 生物圏科学研究科, 准教授 (90363035)

研究分担者 小櫃 剛人  広島大学, 生物圏科学研究科, 教授 (30194632)
研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワードLED / 子牛 / ブルーライト / メラトニン / 光周期管理 / 日長時間
研究実績の概要

前年度までの結果より、グレリン、プロラクチン(OおよびIGF-1の分泌変化には、白色LED照射によるメラトニン分泌抑制が関与している可能性が考えられたが、それらの関連性は不明であった。そこで本年度は、白色LED照明管理下で静脈内にメラトニンを投与し、グレリン、GLP-1、IGF-1およびPRL分泌に及ぼす影響を検討した。ホルスタイン種雌子牛6頭(8週齢)を供試し、外光を遮断した光周期管理が可能な代謝室で、明期16時間、暗期8時間の長日管理下で飼養した。2週間の光環境馴致後、頸静脈カテーテルより暗期2時間前に生理食塩水を注入するCON区と、メラトニン溶液(4 mg/100 kg BW)を注入するMEL区の計2処理区を設けた。採血は注入前後に経時的に実施した。血漿グレリンおよびGLP-1濃度は処理区間で差はなかったが、注入時を基準とした相対値では、CON区と比較してMEL区において低値で推移した。IGF-1およびPRLの血漿濃度および相対値も同様に注入後MEL区において低値で推移した。グルコース、NEFAおよびBUNの血漿濃度および相対値は、CON区と比較してMEL区において高値で推移し、BHBAは低値で推移した。TGの血漿濃度はMEL区で低値を示したが、相対値では高値を示した。ラットおよび乳牛の先行研究において、グレリン、GLP-1、IGF-1およびPRLはメラトニンと負の相関関係にあるという報告があり、本試験の結果と一致した。また、血漿代謝産物濃度もメラトニンによる直接的な影響を受けると報告されており、本試験の結果は先行研究と同様であった。以上のことから、前年度白色LED照明下で認められた体内代謝動態は,メラトニン分泌機構を介したものであると考えられた。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2018 2017

すべて 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件) 産業財産権 (2件) (うち外国 2件)

  • [学会発表] 光の波長変化が子牛の行動に及ぼす影響2018

    • 著者名/発表者名
      高尾結衣, 渡辺隆史, 篠田晶子, 櫛引史郎, 小櫃剛人, 杉野利久
    • 学会等名
      日本畜産学会第124回大会
  • [学会発表] Effect of short wavelength light from white LED on melatonin and appetite-related hormones in calves2017

    • 著者名/発表者名
      M. Mon, A. Shinoda, T. Watanabe, S. Kushibiki, T. Obitsu, T. Sugino
    • 学会等名
      The 2017 ADSA Annual Meeting
    • 国際学会
  • [産業財産権] Rearing method for growing cattle2017

    • 発明者名
      T. Sugino他3名
    • 権利者名
      T. Sugino他3名
    • 産業財産権種類
      特許
    • 産業財産権番号
      17184866.6
    • 外国
  • [産業財産権] Rearing method for growing cattle2017

    • 発明者名
      T. Sugino他3名
    • 権利者名
      T. Sugino他3名
    • 産業財産権種類
      特許
    • 産業財産権番号
      2975697
    • 外国

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公開日: 2018-12-17  

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