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2016 年度 実施状況報告書

ウシバベシアによる赤血球侵入評価系の確立

研究課題

研究課題/領域番号 15K14862
研究機関帯広畜産大学

研究代表者

横山 直明  帯広畜産大学, 原虫病研究センター, 教授 (80301802)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワードバベシア / 赤血球 / 侵入 / 評価系 / ワクチン
研究実績の概要

平成28年度で得られた、主な成果は以下の通りである。
1)牛バベシア(Babesia bovis)培養物を低温感作させて回収した赤血球外メロゾイトを用いた“バベシアによる赤血球侵入評価系”を確立した。
2)タイに分布する牛バベシアの赤血球侵入に関与する原虫表面抗原(MSA-1)の高度な遺伝子多型について明らかにした。
3)アジアに分布する牛バベシアのMSA-1の遺伝子多型を簡易に鑑別できるタイピングPCR法を確立した。
4)ベトナムに分布する牛バベシアの赤血球侵入に関与する原虫分泌抗原(AMA-1)の低い遺伝子多型について明らかにした。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

これまでに、バベシア培養物を低温感作させ、赤血球外へと放出されたバベシアを回収・精製し、未感染赤血球への感染(侵入)効率を測定することで、最適の赤血球侵入評価系を完成できたことから、おおむね順調に進展している。

今後の研究の推進方策

今後、赤血球侵入に関連した原虫由来の各種組換え抗原(MSA-1やAMA-1など)に対する特異抗体を様々な組み合わせで介入させ、原虫の赤血球侵入阻止効果を比較・検証する。得られた成果を総括して、最も赤血球への侵入を阻止できるカクテル型サブユニットワクチンを提案する。

次年度使用額が生じた理由

確立したバベシアによる赤血球侵入評価系を活用して、赤血球侵入を阻止できるバベシアワクチンの候補群を絞り込む予定でいたが、ワクチン候補分子群のそれぞれの特異抗体の作製に想定以上の時間を要したため。

次年度使用額の使用計画

平成29年度の直接経費の使用計画として、物品費:1,270,823、旅費:500,000円、その他300,000円:(合計2,070,823円)を予定している。

  • 研究成果

    (10件)

すべて 2016 その他

すべて 国際共同研究 (4件) 雑誌論文 (5件) (うち国際共著 5件、 査読あり 5件、 謝辞記載あり 5件) 学会発表 (1件)

  • [国際共同研究] 国立獣医学研究所(スリランカ)

    • 国名
      スリランカ
    • 外国機関名
      国立獣医学研究所
  • [国際共同研究] 国立生命科学大学・獣医学研究所(モンゴル)

    • 国名
      モンゴル
    • 外国機関名
      国立生命科学大学・獣医学研究所
  • [国際共同研究] フエ大学/フエ農林大学(ベトナム)

    • 国名
      ベトナム
    • 外国機関名
      フエ大学/フエ農林大学
  • [国際共同研究] 国立畜産局/カセタルト大学(タイ)

    • 国名
      タイ
    • 外国機関名
      国立畜産局/カセタルト大学
  • [雑誌論文] Type-specific PCR assays for Babesia bovis msa-1 genotypes in Asia: Revisiting the genetic diversity in Sri Lanka, Mongolia, and Vietnam.2016

    • 著者名/発表者名
      Liyanagunawardena, N., Sivakumar, T., Kothalawala, H., Silva, S.S., Battsetseg, B., Lan, D.T., Inoue, N., Igarashi, I., and Yokoyama, N.
    • 雑誌名

      Infect. Genet. Evol.

      巻: 37 ページ: 64-69

    • DOI

      10.1016/j.meegid.2015.10.029

    • 査読あり / 国際共著 / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] RBC Invasion and invasion-inhibition assays using free merozoites isolated after cold treatment of Babesia bovis in vitro culture.2016

    • 著者名/発表者名
      Ishizaki, T., Sivakumar, T., Hayashida, K., Tuvshintulga, B., Igarashi, I., and Yokoyama N.
    • 雑誌名

      Exp. Parasitol.

      巻: 166 ページ: 10-15

    • DOI

      10.1016/j.exppara.2016.03.010

    • 査読あり / 国際共著 / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] Genetic diversity and antigenicity variation of Babesia bovis merozoite surface antigen-1 (MSA-1) in Thailand.2016

    • 著者名/発表者名
      Tattiyapong, M., Sivakumar, T., Takemae, H., Simking, P., Jittapalapong, S., Igarashi, I., and Yokoyama, N.
    • 雑誌名

      Infect. Genet. Evol.

      巻: 41 ページ: 255-261

    • DOI

      10.1016/j.meegid.2016.04.021

    • 査読あり / 国際共著 / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] Epidemiology of bovine hemoprotozoa parasites in cattle and water buffalo in Vietnam.2016

    • 著者名/発表者名
      Weerasooriya, G., Sivakumar, T., Lan, D.T., Long, P.T., Takemae, H., Igarashi, I., Inoue, N., and Yokoyama, N.
    • 雑誌名

      J. Vet. Med. Sci.

      巻: 78 ページ: 1361-1367

    • DOI

      10.1292/jvms.16-0099

    • 査読あり / 国際共著 / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] A longitudinal study of Babesia and Theileria infections in cattle in Sri Lanka.2016

    • 著者名/発表者名
      Sivakumar, T., Kothalawala, H., Weerasooriya, G., Silva, S.S.P., Puvanendiran, S., Munkhjargal, T., Igarashi, I., and Yokoyama, N.
    • 雑誌名

      Veterinary Parasitology: Regional Studies and Reports

      巻: 6 ページ: 20-27

    • DOI

      10.1016/j.vprsr.2016.11.009

    • 査読あり / 国際共著 / 謝辞記載あり
  • [学会発表] スリランカ国の牛におけるバベシア及びタイレリアの分子疫学調査2016

    • 著者名/発表者名
      Sivakumar Thillaiampalam、五十嵐郁男、横山直明
    • 学会等名
      第57回日本熱帯医学学会大会
    • 発表場所
      一橋大学(東京都千代田区)
    • 年月日
      2016-11-05 – 2016-11-06

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公開日: 2018-01-16  

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