牛バベシア(Babesia bovis)培養物を低温感作させて、放出された赤血球外メロゾイトを回収した。次に、このメロゾイトを用いてバベシアによる赤血球侵入評価系を確立した。さらに、この評価系を用いて、牛バベシアのBOV57抗原の機能を解析した。その結果、BOV57抗原に特異的な抗体は、メロゾイトによる赤血球侵入を有意に阻害することが判明した。すなわち、BOV57抗原はメロゾイトの赤血球侵入に重要な役割を果たし、牛バベシア病に対する新たなサブユニットワクチンの候補抗原として活用できる可能性を明らかにした。
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