先天性糖鎖合成異常症CDG1bの新療法としてKDNセラピーの開発を目的としている。この疾病はManの欠乏が原因で細胞における糖鎖含有量が減少する。その減少抑制のために現在Manが薬剤として使用されているが、優位性のある方法によるセラピーの可能性を探究した。セラピーの評価法としての細胞表面糖鎖変化の解析法の樹立は達成できた。しかし、CDG1bモデル細胞の樹立については、様々な試行にも関わらず期間内に達成できなかった。一方、糖代謝物の生体内動態理解の一環として、KDNの細胞への取り込み機構を解析し、ピノサイトーシスとモノカルボン酸輸送体の一種が関わることを突きとめた。
|