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2015 年度 実績報告書

好塩菌と「変性しない蛋白質」好塩性蛋白質を用いた塩害地域からの重金属捕集と再利用

研究課題

研究課題/領域番号 15K14922
研究機関鹿児島大学

研究代表者

徳永 正雄  鹿児島大学, 農学部, プロジェクト研究員 (20112782)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2016-03-31
キーワード好塩菌 / 極限環境微生物 / 環境汚染 / 環境保全 / 資源利用
研究実績の概要

「極限環境微生物」の一種である高い塩分濃度を好む好塩菌は、熱や有機溶媒等の変性作用に耐性で、通常のタンパク質では不可逆的に凝集し変性してしまう状況でも、高い可溶性を示し、凝集せず、可逆的に活性と構造を回復するという産業利用にとって極めて有用な特徴を持つ「タフなタンパク質=好塩性タンパク質」を生産する。このタンパク質は一般的にマイナス荷電を大量にもった酸性タンパク質である。災害や排水などにより環境中に放出された重金属は環境汚染における重大な問題であり、これを補集・再利用すれば、環境保全とともに、資源に乏しい我国において有用な資源となりうる。本研究は、このような社会的背景のもとに、好塩性菌と好塩性タンパク質による新しい環境修復と重金属回収法の開発をめざした。
好塩性細菌のペリプラズムに局在するHPタンパク質(Histidine-rich metal binding protein, HP)は、多量の重金属を結合すると考えられたので、HPタンパク質とその配列の中で複数の重金属を結合すると推定された「高ヒスチジン(High-His)領域」を様々な方法で分離し、金属結合アフィニティカラムへの結合を確認した。次に、固定化カラムを作成してNiイオンの結合効率を測定したところ、His-HPタンパク質1分子に約9個、High-His領域に約2個のNiイオンが結合した。次により安価でシンプルな系として、好塩菌やHPを高発現させた大腸菌の固定化菌体を用いて、Niイオンの結合量を調べたところ、1リッター培養菌体あたり、好塩菌は8.1 mg、HPを高発現させた大腸菌は、9.6 mgを結合し、対照実験の大腸菌菌体に比べ、5~6倍量のNiイオンを結合した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2016

すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 謝辞記載あり 1件)

  • [雑誌論文] Halophilic metal binding protein and its His-Asp repeating peptides as fusion partners for high solubility and affinity-purification of fusion proteins.2016

    • 著者名/発表者名
      Rui Yamaguchi, Daiki Otsuji, Hiroko Tokunaga, Matsujiro Ishibashi, Tsutomu Arakawa, Masao Tokunaga
    • 雑誌名

      Bull. Soc. Sea Water Sci., Jpn.

      巻: 70 ページ: 51-52

    • 査読あり / 国際共著 / 謝辞記載あり

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公開日: 2017-01-06  

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