タンパク質は、病態由来の生理的・化学的ストレスにより様々な化学修飾(酸化、糖化、脂質化など)を受ける。とりわけ豊富に存在し、主標的となる主要タンパク質は、『生体内イベントの記録媒体』となる。申請者は、アルブミン、ヘモグロビン、ケラチン上の化学修飾解析システムの構築・分子カルテとしての利用を目的とし以下の研究成果を得た。①アルブミン上の網羅的修飾解析法を確立し、個人により修飾状況が違う事を明らかにした。②ヘモグロビン上の酸化・糖化・脂質化修飾の高感度同時解析法を確立した。③表皮ケラチン上のUV照射による酸化状態の解析法を開発し、表皮のUVダメージを非侵襲的に評価可能な事を明らかにした。
|