CGRPは37アミノ酸からなり、αCGRPとβCGRPの2つのアイソフォームが存在する神経ペプチドである。その受容体はRAMP1とCLRのヘテロ2量体で構成される。CGRP受容体はマクロファージなど免疫細胞にも発現していることが明らかになっている。そこで本研究では、CGRPを介した神経系による免疫系の制御が腫瘍形成にかかわる機能を解析することとした。その結果、CGRPがマクロファージの遊走やIL-12産生を制御し、腫瘍形成にかかわっていることを明らかとした。これらの結果は、CGRPを介した神経―免疫ー腫瘍微小環境制御軸の存在を提唱するものである。
|