研究課題/領域番号 |
15K14968
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
菅野 太郎 東北大学, 歯学研究科(研究院), 助教 (30302160)
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研究分担者 |
庭野 吉己 東北大学, 歯学研究科(研究院), 教授 (40375184)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | プロアントシアニジン / カテキン / ブドウ種子エキス / 細胞内取込み / 質量分析 |
研究実績の概要 |
本研究ではプロアントシアニジンを豊富に含むことが規格化されているイタリアの機能性食品原料メーカーのIndena社より入手したブドウ種子エキス(Grape seed extract, GSE, 製品名: Leucoselect)を用いた。動物試験の前にGSEが細胞に取り込まれるか否かを検討するために成分分析をliquid chromatography/mass spectrometry (LC/MS)法で検討した。その結果、(+)-catechin, (-)-epicatechin, catechin-dimers, catechin-trimerの存在を確認した。Catechin-dimersおよびcatechin-trimersは、プロアントシアニジンに分類される。 次にGSEの構成成分が細胞に取り込まれるかをLC/MSにて検討した。ヒト歯肉線維芽細胞にGSEを暴露させた後、cell lysateを調製し、80%エタノールで抽出操作を行い、LC/MS解析を行った結果、少なくとも(+)-catechin, (-)-epicatechin およびcatechin-dimersは細胞に取り込まれることを確認した。 これらの結果を踏まえ、現在動物試験を実施中である。 またGSEは他研究機関で代謝性疾患モデルにおいて疾患予防・改善効果を発揮するという報告を本年度に得たため、現在代謝性疾患への影響も検討すべく試験計画を策定中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
動物実験および細胞実験に先立ち、まず使用原料の成分解析を行った。原料にプロアントシアニジンが含まれることを確認した後、細胞内へ取り込まれることの検証を優先したため、動物実験の開始が年度末にずれ込んだ。 ただし、本ステップを行うことで少なくとも本研究のもう一つのテーマである多能性幹細胞へも何らかの影響を与える可能性が見えてきたと考えている。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、動物実験に注力する。動物実験で望ましい結果が得られなかった場合は、原因解明のため GSEのbioavailabilityを検証する。Bioavailabilityが低い場合には、シクロデキストリン等による包接化の検討などを行い、bioavailabilityの向上を図る。同時に多能性幹細胞ES、iPS細胞に対する影響の検討も開始する。
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次年度使用額が生じた理由 |
使用原料の成分分析、細胞への取り込みに時間を要し、動物実験の開始が遅れ、動物関連、生化学分析および遺伝子発現解析関連の試薬等の購入を年度内に行わなかったため。
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次年度使用額の使用計画 |
時期は多少遅れたが、現在動物試験は開始しており、生化学分析および遺伝子発現解析関連の試薬等の購入を行う予定である。また一部外注での分析も視野に入れている。
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