DNAビスインターカレーター能を有する環状ペプチド系天然物を母骨格とした誘導体を合成し、そのDNA結合能とin vitroヒトがん細胞増殖抑制活性を評価した。その中で、天然物と同等の活性を有する誘導体を見出す事ができた。さらに類縁天然物であるトリオスチンAとエチノマイシンの合成にも着手し、6個の誘導体を合成した。各種ヒトがん細胞に対する増殖抑制活性を評価したところ、nMオーダーのIC50値を示す化合物を見出す事ができた。さらに、ヒト腎臓がん細胞皮下移植マウスモデルを用いたin vivo抗がん活性を示す誘導体を見出した。新規抗がん剤のシーズを見出す事が出来たと言える。
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