難治性アミロイドーシスの発症過程は、アミロイド原因タンパク質の、①産生上昇あるいは変異タンパク質の産生、②立体構造変化によるアミロイド線維化、③アミロイド線維の組織沈着、の3つの重要なステップを経て進行することが知られているが、各ステップに対する単独作用で臨床的に有効な治療効果を示す治療薬の開発は困難を極めている。本研究では、トランスサイレチン遺伝子の変異により発症するFAPを対象に、樹状高分子化合物デンドリマーの多機能材料としての特性を活用して、上記の3つの治療標的を同時に抑制しうる新規マルチターゲット型アミロイドーシス治療薬(GUG-β-CDE)を創製し、その治療効果の検証を行った。
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