妊娠進行に伴って、胎盤関門において特にグルコーストランスポーター(GLUT1)やモノカルボン酸トランスポーター(MCT1)など、胎児への栄養供給を担うトランスポーターのタンパク発現量は大きく変化する一方で、MDR1やBCRPの変動は大きくないことが明らかとなり、胎盤関門の可塑的な変化をタンパク発現量として明確にすることができた。さらに、胎盤関門と胎児血液脳関門の両方を機能制御しうる胎盤由来miRNAを見出すことができた。本研究成果を基盤として、胎盤および胎児脳血管内皮細胞形成と協調的な機能制御に関わる臓器間ネットワークの解明につながることが期待できる。
|