現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
これまでの研究で、Leydig 幹細胞を濃縮するためHoechst 色素の排出能に基づく、いわゆるside population (SP)分画を、停留睾丸(cryptorchid: haploidの生殖細胞がないため、よりLeydig細胞が濃縮されている)から採取した。この細胞集団を様々な条件にて培養し、試験管内の増幅を目指した。DMEM, IMDM, DMEM/F12, alfa-MEMなど各種の培地をベースに無血清培地を作成して試した。EGF, FGF2, PDGFなどのサイトカインや、Tissue culture-coated plateまたは細胞外マトリクスとしてlamininもしくはcollagenにてコートしたプレートなどを試した。 Leydig培養細胞について、 ステロイド産生に関わるcytochrome P450 side chain cleavage (P450scc)や、PDGF受容体などLeydig細胞のマーカーの発現の有無を免疫染色にて調べた。Lamininコートした培養皿にて、培養開始から2週間後に免疫染色にて調べたところ、Leydig細胞のマーカーであるPDGF受容体の発現が一部の細胞に認められた。一方、cytochrome P450 side chain cleavage (P450scc)については発現レベルが低いものの、一部で発現が認められた。 Leydig培養細胞が試験管内で増幅しているか否かを調べるため、培養開始から2週間後と4週間後でPDGF受容体の発現細胞の数を免疫染色により測定し、比較を行ったところ、4週間後では2週間後に比較してむしろ減少していた。そこで、Leydig細胞の試験管内増幅に効率改善を目指し、培養条件の検討を行っている。
|