研究課題
位相X線顕微鏡を用いた「X線干渉法を用いた Zeff イメージング法」における高速撮像プロトコールの開発を行い、画像解析までの手法の確立を本研究の中心とする。計画前半期では、実験動物を用い、貴重な標本を傷つけずに撮像するための安定したプロトコール(撮像手順ならびに撮像治具)の開発を行う。得られた画像データの解析については、計画前半期では主に具体的な計測部位の標準化を行う。得られる画像は世界初の撮像手法となるため、これまで多くの撮像が行われて標準的な解釈が確立しているMR顕微鏡による撮像も同時に行い、常に比較しながら画像解析を進める。計画後半期では、アトラス作成などにより画像データの公開も行う。平成27年度については以下の通りである。【撮像法およびシステム】期間中、4回(186時間)放射光科学研究施設(つくば)での撮像機会を得ることができた。実験動物の標本を用いての試験撮像には成功したので、ヒト胚子による撮像を開始している。得られた位相CT画像は高解像度であり、これまで描出出来なかった細部の形態形成の解析に有用であることが判明した。【サンプル選択およびMR顕微鏡による比較画像の撮像】標準となるサンプルの選択は終了しており、MR顕微鏡による撮像を行っている。【画像解析】現在下記の器官についての形態形成の解析に利用している。(解析中、論文作成中のものを含む。):肺(気管支)、内耳形成の解析、腎臓の形成の解析、視覚器(外眼筋)の形成の解析、骨盤形成の解析、膝関節形成の解析【社会還元】日本科学未来館(東京都江東区)「生命」コーナーに展示「細胞たち研究開発中」ヒト胚子立体像が常設された(2015年3月から5年間の予定) 上記展示に位相CT撮像データの供出とともに監修者として関与した。
2: おおむね順調に進展している
実験動物による撮像を経て、順調にヒト胚子の撮像に着手している。得られたデータの社会還元も行っている。
引き続き、実際にヒト初期胎児サンプルを用いた高解像度の三次元イメージングを行う。計画後半期では、アトラス作成などにより画像データの公開も行う。
実験を行う施設であるつくば市のKEKへの旅費が、同行者の減少や他経費での移動を兼ねたなどの理由で節約できたため。
研究成果の発表を積極的に行う経費として利用する他、増大するデータ保持のためのハードディスク購入等に充当する予定である。
すべて 2016 2015
すべて 雑誌論文 (18件) (うち査読あり 14件、 謝辞記載あり 3件、 オープンアクセス 13件) 学会発表 (32件) (うち国際学会 3件、 招待講演 4件) 図書 (2件)
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