初期胚の血管系は血流の有無に関わらず、段階的に形成されていく。このメカニズムの解明には、血管形成に係る特定遺伝子の発現を時間空間的に制御できる手法が必要である。本研究では、デュアルパルスエレクトロポレーション(DP)と導入遺伝子の特性に注目し、系の樹立を試みた。試行錯誤の結果、全身性にGal4蛋白質を発現させたTg(bactin2:GFF) を用意し、任意の領域にUAS:EGFP pAのベクターを注入、DPにより遺伝子導入する系を構築した。この系では、遺伝子を注入した任意の領域でEGFPの発現が確認され、発現誘導が証明された。今後は細部の改善を加え、より高精度な時間空間特異性の実現を図る。
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