腸管の形成・維持機構の解明には、この組織を構成する細胞を生み出す腸管幹細胞の同定が重要である。これまでにCBC幹細胞と+4幹細胞という2種類の細胞が腸管幹細胞として報告されているが、これらよりもさらに未分化な細胞集団が存在する可能性も考えられる。本研究課題では、組織幹細胞が静止期に留まっていることに着目して、腸管幹細胞の純化を試みた。まず、CDKインヒビターp57が+4幹細胞に多く発現していること、ならびにこの幹細胞の静止期の維持に必要であることを突き止めた。次に、p57の発現を指標にして+4幹細胞からさらに腸管幹細胞を純化するために、p57発現細胞の系統追跡実験に必要なマウスを作製した。
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