心臓チャネル病は、家族性突然死症候群の主要な原因であり、有効な治療法がないことから新たな治療戦略の確立が望まれている。マウスで遺伝子獲得変異を導入することで心臓チャネル病の動物モデルを構築し、新たな治療法の確立を目指した。当初の計画では、機能獲得遺伝子に対する核酸医薬品を用いた治療を行うことを予定していたが、核酸医薬品が肝臓に主に取り込まれこれによる副作用が回避できないことから、Crispr/Cas9と呼ばれるゲノム編集技術を利用することに計画を変更した。Crispr/Cas9の心臓への導入、心筋細胞でのゲノムの改変、心筋細胞イオンチャネル機能の修飾が可能となった。
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