研究課題
悪性腫瘍は、我が国における死因第一位であり、その治療抵抗性は、世界における最大の医療問題であり、アンメットメディカルニーズの代表である。特に悪性腫瘍の「治療抵抗性」の克服における中心的課題がヒトがん幹細胞治療薬である。一方、がん幹細胞研究の歴史は、特に最近in vivo 研究が不可欠であり、免疫不全マウス開発史であることは、国際的にも明らかである。しかしながら免疫不全マウスによる選択的ヒトがん幹細胞治療薬のin vivo 探索研究は、そのスループットの低さや重症の免疫不全マウスから、多くの困難を抱えている。そこで我々は,約10年前からヒトがん幹細胞移植モデルとしてゼブラフィッシュを導入し(PLOS ONE 2014;9(1):e85439. ,特願2013-217315, 2012-235286)多くの基盤技術を開発し、多数の特許を取得し、ようやく可能となった選択的ヒトがん幹細胞治療薬のin vivo 作用機構を解析した。その結果、我々が発見している選択的ヒトがん幹細胞阻害薬の中で、in vitroとin vivoにおいてヒトがん非幹細胞に比較してヒトがん幹細胞に対して最も選択性が高く、かつ蛍光特性のある特徴的新規化合物ZM-B708を中心に、がん幹細胞に選択性の無いimatinib等の臨床分子標的抗がん剤等の作用機序を解析し、ヒトがん幹細胞に対する独自の選択的阻害薬ZM-B708の選択性の分子基盤を解明した。その成果より、ヒトがん幹細胞とは何かに関する薬理学的分子基盤を確立した。具体的には、独自の選択的ヒトがん幹細胞阻害薬ZM-B708の最大の特徴である蛍光特性を活用して、ヒトがん幹細胞に対する選択性の分子機構を解明した。さらに独自の選択的ヒトがん幹細胞阻害薬ZM-B708のヒトがん幹細胞に対するin vitro及びin vivo 選択的増殖阻害の分子機構を解明した。
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すべて 雑誌論文 (7件) (うち査読あり 7件、 オープンアクセス 7件) 学会発表 (9件) (うち国際学会 2件、 招待講演 5件)
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