私達は低分子量Gタンパク質Arf6を中心とする癌悪性度進展経路を発見した。本経路はcancer mesenchymal programを遂行するものであり、その因子群の高発現は、乳癌や腎癌などの悪性度や患者poor overall survivalと強く統計的相関を示す。本研究においては、癌の特定の遺伝子変異がArf6蛋白質の異常高発現をもたらすことをその分子詳細と共に明らかにした。この成果は、特定の癌遺伝子変異によるelF4Aを軸とするmRNA翻訳機構の活性亢進と癌の浸潤転移性や治療抵抗性とを関連付けた。
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