本研究では、TROP2を指標として肝外胆管の付属線(PBG)の細胞と管腔を構成する細胞を明確に細胞レベルで区別できることを示した.また、TROP2陰性のPBG構成細胞がTROP2陽性の増殖性の高い前駆細胞を産生し、管腔を形成することで胆管再生に寄与する可能性を培養実験、FACS解析や免疫染色により示した.さらに、PBG構成細胞のマーカーとして新規に同定したSAMD5を指標として、胆管癌がPBG構成細胞に由来する可能性を示すとともにヒトの肝内胆管癌と肝外胆管癌の由来の違いをも区別できる可能性を示した.さらに、SAMD5が胆管癌の治療標的となる可能性を示した.
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