休眠期結核菌の感染する無症候状態の潜在性結核は、宿主の免疫力低下に伴い再び増殖して結核を発症するため、結核の重要なリスクファクターとなっている。しかし、正確に潜在性結核を診断できないことから、本研究では結核菌感染マクロファージの分泌する細胞外小胞exosomeに着目し、この診断を可能とするバイオマーカーの探索を行った。 増殖期および休眠期結核菌のマクロファージへの感染は、炎症性マーカーと抗炎症マーカーを誘導しエキソソーム中に内包されているタンパク質を増大させた。またそのタンパク質には、結核菌感染時に特異的に内包される9個のマウス由来抗原が見つかった。
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