慢性下気道感染患者由来の気管支洗浄液(BALF)検体から検出された新規微生物IOLAを単離することなく、ゲノム解析に成功した。IOLAのゲノムは極めて小さく(303,838bp)、CDSが310個しかないこと、細胞壁合成に関与する遺伝子がゲノム上に見つからないこと等が明らかになった。また、16S、23S rRNA遺伝子、および29種のユニバーサルタンパク分子の系統解析の結果から、IOLAは門のレベルで新規な細菌であることが明らかになった。IOLA特異的PCRの解析結果から、IOLAは細菌感染症の患者からのみ統計的に有意に検出され、感染性を有する新しい系統の細菌であることが示唆された。
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