関節リウマチ(RA)など様々な疾患において腸内細菌叢の組成が健常人と異なっていることが明らかにされている。しかし、これが疾患の原因なのか結果なのかについては、理解されていない。RA患者の一部で健常人には見られないプレボテラ菌優位な腸内細菌叢のパターンが認められた。次に、関節炎モデルマウスであるSKGマウスに健常人およびRAの腸内細菌叢を定着させた。健常人腸内細菌叢を有するSKGマウスに比べて、RAの腸内細菌叢を有するSKGマウスは、強い関節炎を発症した。このマウスでは、所属リンパ節および大腸粘膜固有層のTh17細胞数が増加した。以上、腸内細菌叢の乱れが関節炎発症のトリガーになることが示された。
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