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2016 年度 実績報告書

新規樹立Cre発現マウスを利用したマスト細胞機能制御の分子基盤解明

研究課題

研究課題/領域番号 15K15157
研究機関関西医科大学

研究代表者

松田 達志  関西医科大学, 医学部, 准教授 (00286444)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2017-03-31
キーワードマスト細胞分化
研究実績の概要

マスト細胞はIgEの高親和性受容体FcεRIを発現しており、アレルギー疾患をはじめ、様々な免疫応答に関わっている。マスト細胞の分化・機能制御に関する知見の多くは骨髄細胞をin vitroで分化誘導して得られるBMMCを用いて明らかにされてきたが、近年、BMMCと生理的なマスト細胞との質的な乖離が指摘されつつある。しかし、これまで真の意味でマスト細胞特異的なCre発現マウスは知られておらず、個体レベルでマスト細胞の解析を行うことは困難であった。そこで研究代表者は、マスト細胞のアイデンティティを担うFcεRIαの発現に着目し、その下流にCre発現カセットを組み込んだFcεRIα-Creノックインマウスを樹立することで、この課題に取り組んだ。
具体的には、予備的な解析からマスト細胞の分化・機能発現に関わることが示唆されてきたmTORC1シグナルとArfファミリーに焦点を絞り、FcεRIα-Creノックインマウスとの交配により、当該遺伝子の欠失させることで、マスト細胞の分化に差異が認められるか、解析を行った。
mTORC1シグナル伝達に必須のRaptorを欠失させたところ、腹腔内に存在するマスト細胞数の減少が見られる一方、mTORC1シグナルの負の調節因子であるTsc1を欠失させると、逆に腹腔内マスト細胞数の増加が観察された。以上の結果は、腹腔内マスト細胞の分化や生存にmTORC1シグナルが密接に関わることを強く示唆している。一方、Arfファミリーに関しては、マスト細胞で高い発現が見られるArf1やArf6をそれぞれ単独で欠失させても、マスト細胞の成熟や刺激に有意な変化は認められず、Arf1/Arf6が互いの機能を相補している可能性が示唆された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2016

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Basigin can be a therapeutic target to restore the retinal vascular barrier function in the mouse model of diabetic retinopathy.2016

    • 著者名/発表者名
      Arima, M., Cui, D., Kimura, T., Sonoda, K.H., Ishibashi, T., Matsuda, S., and Ikeda, E.
    • 雑誌名

      Sci. Rep.

      巻: 6 ページ: 38445

    • DOI

      10.1038/srep38445.

    • 査読あり
  • [学会発表] マスト細胞脱顆粒過程におけるPI3K経路の役割解明2016

    • 著者名/発表者名
      松田達志、江口稚佳子、住吉麻実、生田優希、小河穂波、丹賀直美、早川夏姫、渡邊利雄
    • 学会等名
      第39回日本分子生物学会年会
    • 発表場所
      横浜(パシフィコ横浜)
    • 年月日
      2016-11-30 – 2016-12-02

URL: 

公開日: 2018-01-16  

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