研究課題/領域番号 |
15K15169
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研究機関 | 香川大学 |
研究代表者 |
西屋 克己 香川大学, 医学部, 准教授 (60526838)
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研究分担者 |
岡田 宏基 香川大学, 医学部, 教授 (00243775)
岩本 淳子 天理医療大学, その他部局等, 教授 (80290435)
森 朋子 関西大学, 公私立大学の部局等, 准教授 (50397767)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 反転授業 / 医療者教育 / アクティブ・ラーニング |
研究実績の概要 |
(1)医学教育における反転授業を活用したアクティブ・ラーニングの実践:香川大学医学部医学科において反転授業を活用したアクティブ・ラーニングを実施した。反転授業を導入した授業は、1年次の「大学入門ゼミ」、4年次の「スキルスラボ実習」、5年次の「医療管理学・診断学」であった。「大学入門ゼミ」では、予習動画はオリジナル教材を作成し、対面講義においてはグループ討論型のアクティブ・ラーニングを実施した。「スキルスラボ実習」では、コマーシャルベースの臨床手技動画を予習動画として使用し、スキルスラボにおけるシミュレーション教育に活用した。「医療管理学・診断学」では、予習動画はオリジナル教材を作成し、対面講義においてはバズセッション形式のアクティブ・ラーニングを実施した。 (2)予習動画作成のためのICT環境の整備:学習者がオンライン上の予習動画を簡単に視聴できるようなICT環境を構築した。「大学入門ゼミ」と「医療管理学・診断学」の予習動画において、様々なOSに対応できるようなシステムの構築、パーソナルコンピューターだけでなくタブレット端末やスマートフォンなどの端末にも対応できるような予習動画を作製方法した。 (3)予習動画の自己学習評価システムの構築:予習動画を視聴した後、学習者がどの程度その内容を理解できているかを確認するため予習動画にチェックテストを導入した。 (4)看護学教育における反転授業を活用したアクティブ・ラーニングの計画と実践:天理医療大学医療学部看護学科の臨床看護学の事例検討講義(慢性の経過をたどる患者の看護)の一部に反転授業を導入した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成27年度は医療者教育における反転授業を活用したアクティブ・ラーニングの実践を計画しており、(1)医学教育における反転授業を活用したアクティブ・ラーニングの実践(2)予習動画作成のためのICT環境の整備(3)予習動画の自己学習評価システムの構築(4)看護学教育おける反転授業を活用したアクティブ・ラーニングの計画と実践、の4項目を研究計画として立案した。上記4項目は概ね遂行され、平成28年度の計画に移行していく。(3)予習動画の自己学習評価システムの構築についてはオンライン上のシステムの構築までは至らなかったので、平成28年度以降に実施したい。
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今後の研究の推進方策 |
平成28年度以降は、医療者教育における反転授業を活用したアクティブ・ラーニングの質的評価を実施していく。具体的には、反転授業を活用したアクティブ・ラーニングが、学習者の知識の活性化、問題解決能力の育成、学習のレディネスと自己主導型学習の導入につながることについて質問紙やインタビュー調査などの結果をもとに量的・質的に解析・分析していく。加えて、医療者教育における反転授業の実際についてフィールドワークを実施していく。
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次年度使用額が生じた理由 |
平成27年度において反転授業に関するFDを香川大学医学部および天理医療大学で開催予定であったが、外部招聘講師の都合上来年度以降の開催となったため差額が生じた。また、購入予定物品あるデジタルカメラを他の経費で購入したため差額が生じた、
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次年度使用額の使用計画 |
平成28年度以降に反転授業に関するFDを香川大学医学部および天理医療大学で開催する。また、反転授業予習動画作成に関する経費を平成28年度以降で計上する。
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