研究課題/領域番号 |
15K15174
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
中村 明弘 昭和大学, 薬学部, 教授 (70172393)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 薬学教育 / 日本薬学教育学会 / 薬学教育学 |
研究実績の概要 |
新たなる学問分野として「薬学教育学」を確立することを目的に、平成27年度は学術活動の母体となる「日本薬学教育学会」の設立に向けた準備活動を行った。日本医学教育学会の創設の経緯などを参考として、全国薬科大学長・薬学部長会議の下に、薬学教育に関連する機関・団体と学会設立に関する情報の共有と連携を図る目的で、「日本薬学教育学会」設立準備連絡会議を創設した。また、同連絡会議の作業部会として「日本薬学教育学会」設立準備委員会を置き、実質的な学会設立準備活動を推進した。本準備活動における調査研究の成果としては、医療系分野の教育学会を中心に調査を行い、その結果を参考として、「日本薬学教育学会」設立趣意書を起草した。また、各学会の会則、定款などの調査結果を踏まえて、会則(案)を策定した。これら設立趣意書および会則(案)を掲げて、平成28年2月より「日本薬学教育学会」の会員事前登録を開始している。会員登録時にアンケート調査を実施しており、「薬学教育の研究対象として興味がある内容」と「大学や施設で担当している授業」について情報を収集中である。平成27年11月には「日本薬学教育学会」設立準備シンポジウム、平成28年3月には「日本薬学教育学会」設立準備ワークショップを開催し、「薬学教育学」の確立に向けて情報発信と収集を行った。とくに「日本薬学教育学会」設立準備ワークショップにおいては、参加者からサイエンスとしての「薬学教育学」の確立に向けて、具体的な提案が行われた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
全国薬科大学長・薬学部長会議の下に「日本薬学教育学会」設立準備連絡会議が設置されたことにより、学会の設立に向けて情報の共有と連携が円滑に行われ、学会設立準備は当初の予定通り進んでいる。平成28年8月27日には京都薬科大学において「日本薬学教育学会」設立総会を開いて学会を正式に設立し、第1回学術大会を8月27日・28日の2日間にわたって開催する予定である。
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今後の研究の推進方策 |
「薬学教育学」を確立していく上で、学術誌は重要である。そこで、平成28年度は他の教育学系学会誌の調査を行い、その結果を踏まえて「日本薬学教育学会」が発行する学会誌のコンテンツや投稿規定を具体化する。
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次年度使用額が生じた理由 |
平成27年度の活動は会議が主体で、連携研究者は大学からの出張費や自己負担で出席した。また、会議には日本私立薬科大学協会の事務局を無料で使用することができた。平成28年3月26日に開催した「日本薬学教育学会」設立準備ワークショップに要した経費については平成28年度に精算する。以上の理由により、平成27年度は公布された補助金をほとんど使用せずに本事業を遂行することができた。
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次年度使用額の使用計画 |
平成28年度は日本私立薬科大学協会の事務局を会議で使用することができないので、会議室の使用料などが発生する。また、平成28年度はワークショップを開催する予定であるので、旅費、謝金、会場費などが必要になる予定である。
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